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2025.12.16

環境貢献度とは? ~日々の行動が地球の未来に与える影響を可視化~

「自分の行動が、地球の未来にどんな影響を与えているのか」考えたことはありませんか?この問いに、はっきりと答えられる人はまだ少ないかもしれません。ですが、私たち一人ひとりの日常の小さな選択が、良くも悪くも地球へ影響を及ぼし、そしてその結果地球は毎日姿を変えています。
Earth Performance Indicator(以下:EPI)は、日常の脱炭素行動を“樹木の成長”などの表現方法で可視化する仕組みです。目に見えにくい環境貢献を「見える喜び」へと変えることで、脱炭素行動を後押しします。

本記事では、地球への影響度を表す「環境貢献度」について、分かりやすく解説します。

環境貢献度について

昨今、環境保護に関するニュースや取り組みは多岐にわたり、気候変動対策(脱炭素化)と生物多様性の保全が主要な焦点となっています。企業や政府による大規模なプロジェクトから、個人で実践できる身近な行動まで、様々なレベルで取り組みが進められています。このような状況の中、様々なCO₂排出量の可視化ツールが提供され始めていますが、多くの可視化ツールが企業における原材料調達や生産といった工程が対象となっています。
一方で、EPIは商品・サービスの使用フェーズに着目しています。
例えば、A社が従来製品に比べて消費電力を半分に抑えた家庭用電化製品を開発したが、この新製品を1台製造する際の温室効果ガス(GHG)排出量が従来品と変わらないとすると、売上2倍=GHG排出量2倍になってしまいます。

しかし、新製品を購入した家庭では電力消費が半減するため、社会全体としては省エネルギーが進み、排出量の削減につながります。このような製品・サービスの使用フェーズに関する環境貢献を示す指標を「環境貢献度」と言います。

CO₂削減量を言い換えることで、環境配慮を自分ごと化

「環境貢献度」とは、BIPROGY独自の指標であり、消費者の購買や行動が、どれだけ地球に良い影響を与えているかを示す指標です。
環境への貢献をCO₂排出量の削減数値(「この行動・購買によってCO₂○kg削減」)であらわすと、どのくらい良い行動をしたか消費者にわかりづらいため、環境に良いことをしたという実感がわかず、継続した脱炭素活動に繋がりません。
そこで、EPIでは、以下のように様々な見せ方により環境配慮活動を「自分ごと」化の強化を目論んでいます。

・樹木成長

CO₂削減量に比例して、仮想空間にある樹木が成長します。

・ヒートアイランド現象緩和

炭素排出による気温上昇をどれだけ抑えたか表示します。

・海面上昇緩和

気温上昇による海面上昇をどれだけ抑えたか表示します。

・生物の絶滅阻止

気温上昇による生物絶滅をどれだけ阻止したか表示します。

これからの企業に求められる環境戦略

本記事では、日々の環境貢献をわかりやすく可視化することで、環境配慮活動を自分ごと化する仕組『環境貢献度』について解説してきました。

もはやサステナビリティ対応は、社会的責任にとどまらず、企業の競争力や成長性を左右する経営戦略の中核になっています。しかし多くの企業では、環境への取り組みを収益に結びつける具体策が不足しているのが現状です。

鍵となるのは、消費者の行動を通じた環境貢献を可視化し、体験として提供することです。製品やサービスの選択により削減できるGHG排出量を数値やビジュアルで提示することで、自分の貢献を実感できます。

このような体験設計により、消費者は単なる「購入者」ではなく、「貢献者」として継続的に環境に良い製品やサービスを選び、かつ環境に良い行動を取る存在となり、企業にとっては購買促進、リピート利用、環境意識の高い顧客データの取得といった新たな価値につながります。

BIPROGYが提供するEPIは、こうした体験の仕組みを通じて、環境対応を企業の成果へと変換することを実現します。

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